適合性評価とは

適合性評価の意味

ISOでは、「製品、プロセス、システム、要員や機関に関して規定された要求事項が満たされているかどうかを実証(demonstration)すること」を適合性評価と呼ぶこととしています(ISO/IEC17000、2.1参照)。大切な概念ですので、以下に解説をしましょう。
まず、ここでいう要求事項は、ISO標準などの国際標準だけを指すものではありませんが、適合性評価が国際的な意味を持つためには、多くの場合、製品の規格標準などの要求事項に関する国際規格を用いることが適切です。

適合と適合性

「適合性(conformity)」は、ISOでは「適合(conformance)」と区別して使っています。「適合」というのは事実として要求事項に適合している状態を指し、これは主として製品、サービスの供給者が行う責任があります。それに対して、「適合性」というのは、「適合している性質」という抽象概念を意味するために用います。このため、「適合の保証(assurance)」とは言えますが、「適合性の保証」とは言えず、「適合性の証言証明(attestation)」ということになっています。ですから、製品の適合性評価は、個々の製品が要求事項に適合しているかどうかを評価することではなく、製品全体として要求事項に適合している状態にあるかどうかを評価することを意味しています。ですから、適合性評価を行うための行為を「実証(demonstration)」することと言って、いくつかの事例によって実際に実演を行って確認することにしています。

製品品質の適合性

「製品」の適合性は個別の製品規格を基準として評価を行います。この、評価を行って当該企業外に証明をする行為は「製品認証」と呼ばれます。製品認証を行う行為は中立性を要求されますので、ISOは製品認証を行う機関に対して、ISO/IECガイド65によって活動することを規定しています。「プロセス」の適合性評価についても同様に行うことになっています。

マネジメントシステムの適合性

「システム」の適合性評価は、品質マネジメントシステムであればISO9001、環境マネジメントシステムであればISO14001を基準として行います。これらの適合性評価を行って、その結果を当該組織外に証明する行為も中立性が要求されますので、それらの機関はISO/IECによって活動することが求められています。

要員の適合性

「要員」の適合性評価は、例えば溶接技術者の評価などが該当しますが、個々の基準に従って評価します。この要員適合性評価をする機関も、評価結果を社会に対して証明を行う役割を持っていますから、ISO/IEC17024に従った運営をすることが求められています。

適合性評価機関の適合性

「機関」の適合性評価については、今まですでに述べてきた適合性評価機関以外に、測定機器の校正や材料特性や環境の試験、測定をする試験機関、機械の検査などを行う検査機関などがあり、ISO/IEC17025、ISO/IEC17020が決められています。また、マネジメントシステム評価機関がISO/IECガイドISO/IEC17021に適合する運営をしているかどうかの適合性評価を行う機関を認定機関と呼び、ISOはISO/IEC17011という認定機関のための基準を決めています。日本ではJAB(日本適合性認定協会)がこの活動を行っています。

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