マネジメントシステム規格のいろいろ

ISO9000シリーズで言えば、顧客に対して、要求事項を満たした製品を供給できます、という対顧客の倫理観に裏打ちされた事業活動をするための包括的なマネジメントシステムをいい、これを規定したのがISO9001です。これはお客様と約束した製品品質を実現するためのマネジメントシステムですから、規格を満たしているかどうかを評価できるので、品質マネジメントシステム適合性評価制度ができています。これに対して、収益性の高い優秀な組織になるための仕組みに取り組んでいるのがISO9004です。だが、収益性を高めるためのマネジメントの課題はその時々で変わります。いくら標準を決めても、他社と同じ標準では競争有意性が生まれてきませんから、収益性を高めることにはなりません。ですから、ISO9004は優秀な組織を目指すための標準としての規格を与えられず、単に指針を記述できるだけに止まっています。したがって、ISO9004を使った適合性評価制度は用意されていません。
もっとも、ISO9001で言っている品質の取り組みとISO9004で言っている品質の取り組みには関係はありますから、右手と左手のように、役割分担をしながら協同活動をしていくことが必要です。このような関係をISOは両立性のあるペアー(consistent pair)と呼んでいます。
なお、ISO9000は上で概説した品質マネジメントシステム概念の基本を説明するとともに,関連する用語を定義していますので、ぜひ一読されることをおすすめいたします。用語の定義については、ISO9001の範囲とISO9004の範囲で同じ用語が少し異なった意味で使われることが多いですが、規格ではISO9004寄りの包括的な定義をしていますので、注意をして下さい。

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