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ISO14001の取り組みの注意点

ISO14001に取り組む組織は、ISO14001をよく読んでください。
解説本も多数出ていますが、自組織の事業活動の視点を見失うことのないようにしてください。規格の序文は基本的な考え方の理解に役立つと思います。
ここでは、今までの審査で共通的に気になっている点を記述しますので、参考にしてください。

1.環境マニュアルの書き方について

環境マニュアルは何のために作っているのでしょうか?
ISO14001は明示して「環境マニュアル」と言うものを要求していませんが、4.4.4の「環境マネジメントシステムの主要な要素、それらの相互作用の記述、並びに関係する文書の参照」を示す文書として、環境マニュアルの名前を付けて作成しているのがほとんどの実体です。しかし、その中身は、規格のオウム替えしになっています。
環境マニュアルは、2004年版の表現を使うと「組織で働く人及び組織のために働く人々」のための説明文書、教科書です。事業所長、工場長の引継文書です。全社で登録している場合は社長の引継文書です。それとともに、第三者審査を受けると言うことは、周りの利害関係者に我が社はこのように取り組んでいますという説明文書でもあります。ですから、実際的な分かりやすさと、論理的矛盾がないことが必要です。そのためには、規格の要求事項に対して、どこが(誰が)どのように対応しているかを書けばよいのです。そうすることによって管理職など部下に環境マネジメントシステムを周知徹底する立場の人も、具体的に書かれていますから、これを基に説明しやすくなります。
これを読むとその組織のEMSの全体像(概要)がわかるというような書き方が最も望ましい書き方で、規格の要求事項をそのまま書き並べたようなマニュアルでは意味がありません。細かい点については○○規定参照ということでもいいのですが、簡単な内容の項目については下位文書をやめてマニュアルだけですませた方がよほど使いやすいと思います。

2.適用範囲

協力会社やサイトにある本社の組織が入るのか入らないのかが明確に書かれていない例があります。
2004年版では適用範囲を明確にすることが求められています。組織のために働く人々が、4.2や4.4.2で対象になっていますから、注意してください。

3.資源、役割責任及び権限

「体制及び責任」で組織図と部長や課長あるいは事務局の責任や権限のみが記載されている例が結構見られます。
「環境マネジメントシステムを実施する」というのは何も特別なことを行う訳ではなく、日常の業務のなかでやるべきことをやり、守るべきことを守っているのですから、ここで要求されている役割、責任及び権限は日常業務における役割、責任及び権限であり、どこの部署はどういうことを担当し、外部へ委託している業務についてはどこが担当部署なのかを書いていただきたいのです。
産業廃棄物の管理、特に業者への引き渡しを複数の部署で行っているところもあるし、総務課とか環境安全部で行っているところもあります。排水の処理についても、各部署で管理しているところ、一括してどこかの部署が担当しているところと色々です。
わかるようにしてください。

4.文書類

品質マネジメントシステムや環境マネジメントシステム、更に労働安全衛生マネジメントシステムはお互いに共通な部分があるので、そこは出来るだけ同じシステムで運用することがシステムの簡素化につながります。
従って、例えば環境マネジメントシステムで品質マネジメントシステムの文書をそのまま使う場合は、環境マニュアルにそのことを明記する必要があります。旧版の「関連する文書の所在を示す」’04年版の「関係する文書の参照」とはそういうことです。単にその項目に関連する下位の文書を示すだけではありません。

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